SNSきっかけ、子どもの犯罪被害倍増(埼玉SNSトラブル相談)

2020/02/13 │ 新着情報
SNSをきっかけに犯罪被害に遭う子どもたちが後を絶たない。埼玉県警によると、昨年上半期は109人で前年の同じ時期の2倍以上。高校生の7割がツイッターを使っているという調査結果もあり、県警は様々な対策を進めている。
「お会いできるパパさん探してます」「家出しちゃってお金もないです」
食事などの見返りに金銭を受け取る「パパ活」や「ママ活」の相手を募集したり、家出の手助けを求めたり。ツイッターをのぞくと、さまざまな書き込みがあふれる。

埼玉県警少年課

埼玉県警少年課は2013年からSNS上でのパトロールを行っているが、昨年4月から、こうした投稿に返信して注意喚起している。「こちらは埼玉県警察本部少年課です。このツイートは児童買春などの被害につながるおそれがあります」といった具合だ。

SNSの危険性 

SNSでのやりとりでは顔が見えず、相手がどんな人なのかが判断できない。同課の担当者は「安易に会ったり要求に応えたりすることは危険」と話す。

警察がけん制している

「警察が見ている」ことを認識させて犯罪の抑止につなげる狙いがあり、注意喚起の返信後、書き込みやアカウントが削除されるといった効果が出ているという。実際に記者が同課の返信をたどってみると、元の書き込みは削除されていることが多かった。
埼玉県警は県内の小中学校で実施している「非行防止教室」の中でもSNSの正しい使い方を啓発。小中学生よりもSNS利用が多い高校生に対しては、サイバー犯罪対策課員が情報セキュリティー講演を行っている。撮影した写真で居場所が特定されてしまうケースなど、注意すべき点を具体的にアドバイスしており、昨年は約1万6500人(暫定値)に対して行われた。

高校生の使用率7割

県警によると、昨年上半期にSNSに起因して犯罪被害に遭った18歳未満の109人(前年同期は48人)の内訳は高校生42・2%、中学生48・6%など。罪種別では児童ポルノが最多の53・2%。県青少年健全育成条例が33・9%だった。

誘拐被害 

誘拐被害もあった。昨年10~11月にはツイッターに家出を望む投稿をした中学生の少女2人を家に住まわせたとして本庄市の男が逮捕された。今年に入ってもSNSで知り合った越谷市の高校生の少女を別々の時期にそれぞれ誘拐した疑いで男2人が逮捕された。

ツイッターの使用率

県警が18年7月~昨年1月に県内の中学生5006人と高校生5557人を対象に行った調査によると、中学生の7割、高校生の9割以上がLINEを使っていた。ツイッターの使用率は中学生の25・5%に対し、高校生は73%。LINE、ツイッターのいずれも、使用率は16年から毎年増加傾向にあるという。
子どものネット利用に詳しい千葉大学教育学部の藤川大祐教授(教育方法学)は「かつてはやったテレクラなどに比べて、SNSはより気軽に知らない大人と出会えてしまう」と指摘。「犯罪を誘発する投稿を削除するなど運営会社の自主規制が重要。県警によるSNS上の警告でも被害を減らせるだろう」と話している。

SNSを利用するの注意点

  1. 相手の顔が見えない。「女の子」と思っていたが実際は成人男性だったケース
  2. 一度ネットに流れたものはなかなか消せない。裸の写真などの「自撮り」を求められても応じない
  3. SNSで知り合った人に安易に会わない。どうしても必要なら親など周囲の大人に相談する
  4. トラブルになっても警察署に行きづらい場合は県警少年サポートセンター相談窓口(048-865-4152)に電話しよう。

娘の素行調査は探偵に相談

娘や息子の素行に不信感を抱いたら、早めの対策が必要です。愛する息子様・娘様が現状より非行に走らない様に事実を確認しましょう。

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